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2022/2/ 4(金)
ウレタンフォーム生産にかかる原材料の調達に関する状況について
昨年秋以降、ウレタンフォームメーカー各社より、お取引先様をはじめ関係各社へ個別に、首題に関する御説明を実施させていただいております。ウレタンフォームは、コールドチェーン分野、土木・建築分野、プラント分野等、裾野の広い産業でご使用いただいております。原料の調達が益々厳しくなるなか、関係分野の業界団体の方々から、ウレタン業界全体としての状況説明を求める声もあり、今回、ウレタンフォーム工業会として、原材料の状況について、ご報告申し上げます。
【発泡剤】
数年前より温暖化係数が低く環境に優しいHFO(ハイドロフルオロオレフィン)が主流となっております。
昨年8月末に米国南部を襲ったハリケーンの影響で、同発泡剤製造企業の工場被災により、世界的に供給がタイトとなりました。製造設備は概ね復旧したものの、粗原料調達先も被災したことも有り、十分な稼働に至っていない との説明を受けております。また米国以外の工場においては、中国の電力供給制限の影響と半導体やリチウムイオン電池分野での需要増加等により、粗原料を含めた主要原料が不足していることから、中国工場においても限定的な生産を余儀なくされているとのことです。
昨年末は、数量・納期も希望通りの調達はできなかったものの、在庫の払い出しにより綱渡り状態ではありましたが、1月中旬に、今後の供給の目途が全く立たない状態になっているとの連絡がありました。
【難燃剤・整泡剤等】
ウレタン原液に含まれる難燃剤(リン系)や整泡剤(シリコン)も主原料の大部分は中国で生産されております。先に述べました中国の電力供給制限の影響により供給がタイトな状況であることに変わりありません。
【その他】
ウレタンフォームの主要原料であるイソシアネートや一部のポリオールにおいても、景気回復を背景に供給がタイトとなっており、状況は厳しくなると思われます。
これらの原料調達難により、特にHFOを発泡剤とする硬質ウレタンフォームの製造・出荷は非常に厳しい状態に追い込まれており、お取引先様の希望に沿えない事態も発生しております。
詳しくは、工業会もしくは各ウレタンフォームメーカーにお問合せ下さい。
ご不便をおかけしておりますが、以上の状況につき、ご理解とご協力賜りますよう、お願い申し上げます。
以 上